プログラミングスクールから就職できる企業は、いくつかの種類に分かれます。転職先として人気なのは「自社サービス開発企業」ですが、誰もがそこに就職できるとは限りません。ネット上で「ブラック企業が多い」という口コミが見つかるSESが斡旋されるケースもあります。
- プログラミングスクールからの転職先はSESばかり?
- SESって本当にメリットはないの?
- 自社サービス開発企業に強いプログラミングスクールはない?
スクール選びに迷っている人が抱いている、上記のような疑問を解決していきましょう。
目次
プログラミングスクールの転職先はSESが多い?
「プログラミングスクールの転職先はSESばかりなの?」という疑問を感じる人は多いのではないでしょうか?
結論から言うと「選んだプログラミングスクールによる」「自分次第」という回答になります。
例えば人気のスクール「TECH CAMP(テックキャンプ)」では自社サービス開発企業への転職率が61.2%という驚異的な割合です。
一方のSESは13%程度。就職成功率99.0%であることを考えると、6割以上の卒業生が自社サービス開発企業に進んでいます。すごいですね。
画像引用元:テックキャンプエンジニア転職
逆に無料のスクールはSESを紹介する傾向が強いようです。
これは学習するプログラミング言語によっても就職先が左右されます。
Webアプリケーション開発で利用する言語(Ruby、PHPなど)を学べば必然的にWeb系企業へ就職する可能性が高くなりますが、企業の業務システム開発でよく利用される言語(Javaなど)を学習するとSES企業へ転職する可能性が高くなります。
プログラミングスクールに通ってエンジニア転職をしたい人は「自分はどんな企業にいきたいのか?」から逆算して学習する言語を決めましょう。
プログラミングスクールの転職先は主に3種類
自社サービス開発企業
文字通り、自社で開発を手掛ける企業です。IT業界の企業として人気が高く、必然的に後者2つよりも入社難易度が高くなります。
人気の秘密は「利益率の高さ=給与の高さ」です。
自社で開発を行う分、他社から発注をうける受託開発やSESよりも利益率が高くなります。利益率が高いことで、自然と社員の給料も高くなるのです。
受託開発企業
ほかの企業や個人から、アプリの開発などの依頼を請け負う企業です。
あくまでクライアントの要望に沿った成果物を作成することが仕事であり、自分たちで設計から始める自社開発とはそこが違うところです。
SES
SESは、無料のプログラミングスクールについて検索すると必ずといっていいほど目にするワードです。
「システムエンジニアリングサービス」の略で、クライアントにエンジニアを派遣するサービスを行っています。
大きく分けて「SIer向けSES」「自社開発企業向け常駐型SES」に分かれています。
SIer向けSES
SIerは、システムインテグレーターのことです。非IT企業からの依頼を受けて、システム開発を行います。いわゆる元請けにあたり、2次請け企業に開発の発注を行います。
SIer向けSESは、この2次請け以降の企業に属する企業です。つまりSIerに常駐して働くのがメインになります。
SIerそのものに就職するのは新卒が大半で、転職のターゲットとしては2次請けの企業であるSIer向けSESが候補になるでしょう。
自社開発企業向け常駐型SES
上で紹介した「自社開発企業でシステム開発」を行うタイプのSESです。
自社サービス開発企業といっても、全て自社で行うわけではありません。下請け企業に発注するケースも当然あります。
自社開発企業向けSESは発注を受けると自社からエンジニアを派遣し、社員は自社開発企業に常駐して働くことになります。
SESへの転職が不人気な理由
長時間労働を強いる企業が多いという誤解
SESというと「長時間労働を強いられる」「ブラック企業ばかり」といったネット上の記述が多く見つかるのも事実です。
実際、SES企業と「月間の労働時間」で契約する企業もあると言われています。そうなるとどれだけ業務を効率化しても働く時間を短縮できず、長時間労働を強いられるイメージが捨てきれませんね。
しかし、口コミを丁寧に拾っていくと、SESでもホワイト企業に勤めている人は見つかります。
いつもぼろくそに言われているSESって、小規模企業がわりとホワイトなんかもしれない。(うちの会社人数5人ゆえ)
SESホワイト企業 ← 小規模企業、ゆえにホワイト主張派が少ない?
SESブラック企業 ←中小企業以上、だから主張人数多い?
#駆け出しエンジニアと繋がりたい
#プログラミング初心者ITねび(駆け出して早1年エンジニア)|@IT86022736|2020年9月21日
SES企業そのものがブラックではなく、派遣先によって大変さが大きく変わることがSES=大変といわれる要因の1つです。派遣前には「どんな派遣先で働くのか」を把握するのが難しいことも評判の悪さに拍車をかけています。
SESが全て悪いのではなく、あくまで派遣先の企業によるところが大きいというわけです。
常駐先によって案件の当たりハズレが大きい
SESは、派遣先の企業がどのような会社か派遣されて内部に入ってみるまで分かりません。
仮に紹介された案件が自分に合わなかった場合でも、原則として断ることは難しいのが実情です。
派遣された常駐先の労働条件が厳しい場合、長期間労働につながりやすいのは間違いないでしょう。
ただし、厚生労働省が2018年に行った調査では、49%の事業所で「直近1年間の月平均所定外労働時間」が20時間未満になっています。
画像引用元:IT業界の働き方・休み方の推進|労働時間の実態や長時間労働対策への取組状況調査
必ずしも SES=長時間労働と決まったわけではありません。
エラーチェックなどのスキル不要の仕事時間がある
SESは研修が充実していることから、未経験者でも採用される可能性が比較的高いと言われています。
一方で、初心者は「デバッグ」とよばれるエラーチェックから任されることがあります。デバッグだけではスキルを身につけにくく、一人前のスキルを身につけられるまでに時間がかかることは考えられます。
SESが優れているポイント
業界によって異なるスキルに触れられる
SESでは、さまざまな常駐先に派遣される関係で1つのサービス開発に長く携わることはありません。さまざまな案件にかかわるほか、それぞれの案件で異なる技術を駆使して業務にあたります。
クライアントのシステム開発やインフラ環境構築・運用のために派遣されるなど、さまざまな業界で異なる経験を積めるでしょう。
幅広い技術を触ることで知識の幅を広げやすく、他業界でも通用する人材を目指すことが可能です。
未経験でも比較的採用されやすい
SESは、業界未経験の人でも採用されやすいと言われています。その理由は以下のとおりです。
- 高いスキルがなくてもできる仕事がある
- 研修内容が整っており、未経験者でも戦力になる
「全くプログラミングのことを知らない…でもIT業界に転職したい」という初心者の人であっても内定をもらいやすい点は魅力といえます。
開発時間はSESの方が長い
自社開発企業のほうが「開発」に使える時間は長いと考える人は多いですが、実際はそうとは限りません。
開発がメインであることは間違いないでしょうが、ミーティングやプロジェクト外の活動(採用活動など)も存在するため実際の開発時間は5~6時間ということもあるようです。
SESは派遣されている立場のため、事務仕事や採用活動に携わることはありません。仕事のほとんどを開発時間に使うことができるため、「とにかく開発に打ち込みたい!」という人には向いているといえます。
無料プログラミングスクールからお金をかけずに就職できる
紹介先の企業にSESが多いことを理解した上であれば、無料プログラミングスクールに通うメリットはあります。
名前のとおり無料で学ぶことができ、就職の斡旋までしてもらえるわけです。
例えば冒頭で紹介した「テックキャンプ」のエンジニア転職コースでは、多くの卒業生が自社サービス開発企業への就職を達成していますが、一方で13.2%の人がSESに就職しています。
テックキャンプは有料のスクールであり、受講にかかる料金は短期集中スタイルの場合は「657,800円」、夜間休日スタイル「877,800円」と高額です。
分割払いでも以下の料金を支払う必要があります。
分割料金 | ||
分割回数 | 初回 | 2回目以降 |
48回 | 23,346円 | 21,200円 |
36回 | 28,336円 | 25,900円 |
24回 | 36,024円 | 35,600円 |
12回 | 65,799円 | 64,800円 |
6回 | 123,775円 | 123,700円 |
引用元:テックキャンプ|受講料
これだけの費用を支払ったとしても、全員が確実に自社開発企業に就職できるわけではありません。
「SESで経験を積んで将来的に自社開発企業に転職しよう」という目標があれば、あえて無料のスクールを選ぶことによって、お金をかけずにプログラミングスキルを身につけることが可能です。
SESで修業して自社開発に転職する選択肢も
未経験から自社サービス開発企業への就職を目指すなら、SESで現場経験を積んでキャリアアップするのは基本ルートの1つです。
派遣先の待遇に差が出ることはあるものの、全く異なる世界で別のスキルを積むことができるのはSESならではのメリットです。
1~2年くらいSESでがっつりと経験を積み、その後に転職活動を行うことで自社開発企業への就職の道が拓けるかもしれません。
まずは自社開発に強いプログラミングスクールを検討するべし
プログラミングスクールを選ぶのであれば転職先として自社サービス開発、受託開発、SESの3つが選択できる状態が良いです。
自社サービスを持っている企業への転職は難易度が高いですが「その選択肢がそもそも無い」のは悲しいですよね。
自社サービス開発がダメだったら受託開発、ダメだったらSESという順番で応募してみましょう。
ここでは、自社開発企業・受託開発・SESの3つの転職先があるスクールを3つ紹介します。
テックキャンプ エンジニア転職
テックキャンプの「エンジニア転職」コースは、基礎学習~オリジナルアプリ開発まで「合計600時間」の学習時間を要するカリキュラムです。
多くの人が挫折してしまいかねない学習量ではないでしょうか?
その点、テックキャンプでは「1人の生徒2人の講師がつく」「ライザップのような進捗管理を徹底する」といった環境が用意されており、どんな人でも挫折しないで卒業が可能です。
その結果、2020年時点で「99.0%」という圧倒的に高い就職率を誇っています。
自社開発企業への就職率は驚異の61.2%であり、誰もが知る大手企業・有名企業への就職実績もあります。
- DMM.com
- U-NEXT
- Gaiax
さらに。転職できなければ全額返金されるのもメリットです。もし生徒が転職できない場合、スクール側は全ての行程が無駄になります。
スクールの利益のためにも、全力でサポートしてくれることでしょう。
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※ TECH CAMPの公式サイトに遷移します。
最短10週間で転職可能
受講期間は2種類から選択でき、短期集中スタイルでは10週間で卒業を目指します。
ほかのスクールと比べて期間が短いうえに600時間の学習時間を確保する必要があるため、難易度が高いのは間違いないでしょう。その分、最速で結果を出せるのが魅力です。
10週間で600時間の学習時間となると、生活の全てをプログラミング学習に捧げる必要があります。
スケジュール的に無理そうであれば、夜間・休日コースで半年かけて学ぶこともできます。
30代以上でも転職可能
通常、転職保証のコースは「申し込みは20代まで」といった年齢制限が設けられているのが一般的です。30歳以降に未経験で内定を獲得するのは難しいのが現状であり、年齢制限は仕方ないともいえます。
ところが、テックキャンプでは30歳以降でも受講可能なだけでなく、30代で転職実績もあります。おまけに転職できない場合は20代と同じように全額返金まで受けることが可能です。
転職が厳しいとされる30代でも迎えてくれるのは、それだけカリキュラムに自信がある証でしょう。
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テックアカデミー エンジニア転職保証コース
テックアカデミーのカリキュラムの中で、プログラミング未経験者が12週間(約3ヶ月)で就職することを目指したコースです。
現役エンジニアとキャリアカウンセラーによる学習・転職サポートを受けられるほか、こちらも転職保証によって転職できない場合は全額が返金されます。
学習環境はオンラインに特化しており、ネット環境があればいつでも学べるのもメリットです。過去の受験生は驚異の30,000人超えであり、海外からも受講者を集めています。
サポート体制も他社に負けず充実しています。
パーソナルメンターと1回30分のビデオチャットで自由に質問ができるほか、ペアプログラミングによるサポートを受けることも可能です。
毎日15~23時にはチャットサポートを受け付けており、疑問を瞬時に解決できます。課題レビューも回数無制限で、分かるようになるまで何度でも挑戦可能です。
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プログラミングスクールが斡旋する転職先はスクールごとにさまざまですが。無料のスクールで斡旋されるのはSESが多い傾向があります。
自社開発企業を目指すなら、有料のプログラミングスクールを選択するべきです。あるいはSESで修業を積み、数年後に自社開発企業を目指して転職する選択肢もありでしょう。
いずれにしても、自分が求める転職先が狙えるか、無料カウンセリングに参加して見極めましょう。
それでは、この記事の最後にもう一度ポイントをおさらいします。
- 転職先がSESしかないかどうかは「スクール」と「自分」次第
- 無料のスクールではSESが多い傾向がある
- SESにもメリットはあり、未経験者が修行を積むのはアリ
- スクール選びの際は「自社サービス開発」「受託開発」「SES」の3つの選択肢があるスクールを選ぶ
- おすすめは「テックキャンプ エンジニア転職」「テックアカデミー プロ」「DMM WEB CAMP COMMIT」