- IT関連のホワイト企業はどこ?
- ホワイト企業に転職するにはどうすれば良い?
IT企業への転職を目指している人が抱きがちな疑問についての回答を用意しました。これから転職活動を始めようと思っている方は、ぜひご覧ください。
目次
ホワイト度の高い大手IT企業5選
NTTコムウェア
NTTコムウェアはNTTグループの主要8社の1つに位置づけられており、グループ内のSIer企業です。NTTデータと並んでIT部分を大きく担っていることからグループのITノウハウが凝縮された企業と言っても良く、転職者も高レベルなスキルと知識を要求されます。
良い口コミ
ホワイト度についてネット上の口コミを調べたところ、以下のような口コミを見つけました。
- 年休はほぼ100%取得することができた
- 残業時間は業界内でもかなり少ない
- 年休は1時間単位で取得でき、比較的自由に出社時間を選択できる
- 有給と別に夏季休暇5日、結婚休暇5日、ライフプラン休暇が貰える
悪い口コミ
ワークライフバランスに関しては申し分ないという意見が目立ちました。ただし、一方でこのような意見もあります。
- 決められた時間で帰る決まりであり、仕事が残ると翌日が大変
- プロジェクトの性格次第では深夜残業もあり得る
- 社外常駐の場合は実態にそぐわない残業も多くなる
強制的に退社になるのは魅力的ですが、逆にいえば効率的に業務を終わらせないといけません。また、プロジェクトや部署次第では残業が多くなることもあるようです。
平均年収
入社3~5年目のSEでは400万円程度の年収であるものの、10~15年を超えるベテランであれば800~900万円を超えてきます。
係長以上の役職になれるかどうかで、生涯年収に大きな違いが出てくるようです。
Googleは「世界一のホワイト企業」とも呼ばれる企業です。米Fortune誌の働きたい会社ベスト100でも数年連続で1位になった実績があります。日本のホワイト企業ランキングでも常連で、誰しも一度は検索で利用したことがあると言っても過言ではない有名企業です。
2016年には株式会社から合同会社へ組織変更されて決算公告が不要になっており、決算の情報が読み取れないことは注意しましょう。
良い口コミ
ホワイト度についてネット上の口コミを調べたところ、以下のような口コミを見つけました。
- 家族を何よりも大切にするため、19時には誰もいなくなる
- 上司が積極的に1ヶ月休暇を取ることもある
- キャリアを積むとパートタイムへの変更も可能で、週4回の出社でよくなる
- 有給は当日でも取得可能
悪い口コミ
全体的に悪い評価を探す方が大変ですが、一方でこのような意見もあります。
- ホワイトな分だけ、在籍するためには結果が求められる
- 営業系の部署ではかなり残業が多くてハード
- 家に仕事を持ち帰ることもある
平均年収
在籍3年未満のエンジニアでも、人によっては1,500万円前後の高年収になるようです。在籍5年以上の営業職の場合、「四半期ごとの達成ボーナスを含めて2,000万円の年収に達する人もいます。
さらに借り上げ社宅制度や無料のスポーツジム契約もあり、年収や福利厚生に関する不満は見つかりませんでした。
富士通
富士通はサーバ事業で国内首位にあたるITサービス企業です。官公庁や金融、流通向けが多く、ITの成長に比例するように売り上げを伸ばしている企業です。
日本的な企業らしく年功序列の風土があるといわれており、長く働くほど好待遇を期待できます。
良い口コミ
ホワイト度についてネット上の口コミを調べたところ、以下のような口コミを見つけました。
- テレワークが基本で働きやすい
- 進捗次第で自由に有給を取得できる
- 勤務時間・休日休暇の法規制を遵守する姿勢が強い
悪い口コミ
福利厚生の充実度が魅力ですが、一方でこのような意見もあります。
- 残業時間については部署間で当たり外れが激しい
- 毎朝の朝礼やフレックスタイムの利用に許可が要るなど古い体質の部署もある
- プロジェクトの稼働中はプライベート時間がない
平均年収
入社3~5年目のSEで年収は450万円~500万円ですが、入社10年を超えるベテランであれば1,000~2,000万円の年収も目指せます。
年数が経つと上がる「グレード給」の存在などから年功序列の仕組みが一部で残されているようです。しかし、近年は廃止傾向にあるため、外資系企業のような実力主義になる可能性もあります。
ヤフー株式会社
日本最大の検索サービスである「Yahoo!」やニュースメディアを運営する企業です。「Zホールディングスグループ健康宣言」と称して、従業員と体と心の健康のケアを標榜しています。
従業員の生活習慣病対策として社内レストラン&カフェで健康面を支援しているほか、オフィス周辺ではフィットネスクラブの優待利用も可能です。
ホワイト企業らしく、長時間労働の撲滅にも力を入れています。
良い口コミ
ホワイト度についてネット上の口コミを調べたところ、以下のような口コミを見つけました。
- オンラインでの仕事がメインであり、通勤が必要ない
- 残業0、有給使い放題の部署もある
- 調整次第で1週間程度の長期休暇は取得できる
悪い口コミ
ワークライフバランスにおいては高評価ですが、一方でこのような意見もあります。
- 1ヶ月の残業が80時間を超えると罰則がある
- 仕事内容や部署次第でプライベートもないほど忙しくなる
- 業界内では給与水準は低め
平均年収
入社3~5年目の社員で400万円前後、入社10年を超えたベテランでは800万円~1,200万円という回答が目立ちました。
「業界内では給与水準が低い」という意見がありましたが、外資系企業や国内トップのIT企業と比較すると少し低いといえるかもしれません。それでも、ベンチャーと比較すれば十分すぎる水準です。
IBM
IBMは本社がアメリカにある外資系企業です。日本では1911年に設立され、コンピュータ関連の「企業では圧倒的に長い歴史を誇っています。
現在ではコンピュータよりもむしろ、AIの開発やITコンサルを主軸に業務を行っています。BAND(バンド)と呼ばれる賃金制度を採用しており、一定の賃金範囲の中で社員の賃金が設定されています。
良い口コミ
ホワイト度についてネット上の口コミを調べたところ、以下のような口コミを見つけました。
- 以前と比較して激務な状態が改善されつつある
- プロジェクト次第で残業無しで帰れることも多い
- 結果を出していれば時間に追われることはない
- 男性でも産休・育休を積極的に取得できる
悪い口コミ
過去と比較して業務内容が改善されている声もある一方で、このような意見もあります。
- SIerの人は複数プロジェクトをまたぐことも多く、そうなると深夜残業もあり得る
- 常駐部署ではお客様の労働環境に縛られる
- タイムカードがないため、サービス残業になる可能性もある
平均年収
入社3年目以内のエンジニアであれば年収500万円、15年以上のベテランであれば1,500万円を超えるという意見が目立ちました。
外資系企業らしく実力主義の社会であり、実力次第で若くして年収1,000万円を超えることもあるようです。
ホワイト度の高いIT系ベンチャー中小企業3選
ランサーズ
ランサーズは仕事を外注したい企業に受注したい個人をあっせんする「クラウドソーシング」と呼ばれるサービスを提供している企業です。
「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会を作る」が第一にある会社として知られています。
良い口コミ
ホワイト度についてネット上の口コミを調べたところ、以下のような口コミを見つけました。
- 業務さえ終われば定時退社OK。むしろ残業はNG。
- 有給は問題なく取得できる
- エンジニアは裁量労働制で、コアタイム以外は自由に出社・退社時間を決められる
悪い口コミ
一方で、このような意見もあります。
- 未成熟な市場の仕事であり、必然的に労働量は増える
- トラブル対応では終電もあり得る
- システムのトラブル次第では休日出勤もあり得る
平均年収
入社3年未満のエンジニアでは年収350~500万円前後という意見が目立ちました。新規市場を開拓しているベンチャー企業で会社自体が若いため、入社10年を超えるベテラン社員の口コミは見つかりませんでした。
サイボウズ
サイボウズは業務を効率化するグループウェアで高い国内シェアを誇る企業です。2000年代はいわゆるブラック企業の代表的な扱いを受けていましたが、現在では逆に「ホワイト企業」と検索して名前が登場するまでになっています。
仕事の優先順位を決める裁量が自分にあるほか、1人1人のニーズに応じてルールや制度が作られることで効率化を果たしたようです。
良い口コミ
ホワイト度についてネット上の口コミを調べたところ、以下のような口コミを見つけました。
- どの会議室にもリモートで接続でき、好きな場所で働ける
- 有給は取得しやすく、上司から文句が出ることはない
- 社員が社内に情報発信する仕組みによって風通しが良い
悪い口コミ
一方で、このような意見もあります。
- かつての「ブラック労働上等」の考えが残っている上司もいる
- 働きやすい分だけ給料は低い
- 市場価値で給与が決まるため、基準があいまいに感じる
平均年収
入社3年未満のエンジニアの年収で450~500万円前後、5~10年目の中堅社員では600万円前後という意見が目立ちました。
GMO
GMOインターネットは上場子会社を9つもつ総合ネットグループです。サーバ事業から金融まで幅広く事業展開しており、暗号資産(仮想通貨)にも進出しています。
良い口コミ
ホワイト度についてネット上の口コミを調べたところ、以下のような口コミを見つけました。
- 有給は申請すれば断られないのが文化
- 1ヶ月の残業時間を5時間以内にすることも可能
- やる気次第ですぐに大きな仕事を任せてもらえる
悪い口コミ
一方で、このような意見もあります。
- やる気のある人に仕事が集まる社風である
- 忙しい部署では有給が取りにくい雰囲気がある
- 残業100時間越えの人もいる、要は部署次第
平均年収
入社3年未満で年収280万円~350万円、10年前後の中堅~ベテラン社員で500万円前後という意見が目立ちました。
ホワイトなIT企業にいける可能性をUPするには
企業の業績、事業、福利厚生などの情報をよく調べる
これから試験、面接を受ける会社のことを綿密に調査することは、ホワイト企業に転職するための第一歩です。
上場企業であれば会社四季報に業績は細かく記載されていますが、そうでないベンチャー企業の場合は公式webサイトなどを利用して自分で確認するしかありません。
企業の成り立ちや事業内容はホワイト度に直結するため、以下のような情報は間違いなく確認しておきましょう。
- 元請けか、下請けか
- 自社開発企業か、そうでないか
- 日系企業か外資系企業か
転職エージェントは必ず利用する
ホワイト企業に転職するなら、転職エージェントの活用は必須です。自分自身で転職サイトを活用して転職することもできますが、転職サイトに書かれた表面的な情報だけしか判断材料がありません。
転職エージェントなら利用者の実績や会社との相性を加味して最適な会社を紹介してくれるでしょう。
特に利用を検討したいのは「IT企業に特化した転職エージェント」です。
プロのアドバイザーから書類の添削や面接の練習などを通じてアドバイスを受けられるほか、推薦状を送ってくれることで採用率がアップすることも期待できます。
さらに、通常の転職サイトではエージェントには出回らない求人を押さえていることもあります。
「IT業界に強い転職エージェントは以下の3社です。
- ワークポート ※IT未経験OK、求人数が豊富
- マイナビIT AGENT ※20代〜35歳までの若手向け
- レバテックキャリア ※経験者向け、IT専門のエージェント」
>> マイナビIT AGENTの詳細をみる | 公式サイトへ
ブラック・ホワイトはコレで判断すべし!未経験IT転職者向けに解説
ブラック企業の見分け方
常に求人を出している
ブラック企業では就業内容が厳しいため離職率が高く、常に人を募集しています。
転職活動を数ヶ月~半年ほど続けていると徐々に気付きますが、掲載期間を過ぎてもすぐに再掲載される企業が見つかります。
求人サイトはハローワークと違って掲載するにはお金がかかるため、本来であればできるだけ短期間で掲載をストップすることを考えるのが普通です。それでも通年で採用しているのは離職率が高く、常に人手不足の証拠でしょう。
未経験なのに即採用
いくら転職者が珍しくないIT業界といっても、まったくの未経験者をすぐに採用するというのは疑ってかかるべきです。
本来はどんな業界でも未経験者の転職は不利であり、年齢が第二新卒くらい若い(20代前半)などのアドバンテージがない限りは難しい現実があります。それなのに軽い面接で一発採用ということだと、人材不足で猫の手も借りたいほど忙しい急場を凌ぐために未経験者を募集していることも考えられます。
未経験可の企業に応募する場合、応募する側からも「自分の能力や過去の会社での実績をしっかり確認してくるか」は間違いなくチェックしたほうが良いでしょう。
転職系口コミサイトでの評判が悪い
いわゆる転職系口コミサイトでは、すでに会社で働いている人が匿名で社内の労働環境について口コミを投稿しています。
会社の内情を知っている人が書き込む口コミサイトでの評判が悪い場合、高確率でブラック企業ということでしょう。
なお、口コミサイトとは以下のようなサイトを指します。
これらは有名な転職口コミサービスで、有料ではあってもブラック企業への転職を避けるなら登録する価値があります。特に転職可能な年齢のリミットが近づきつつある30代は失敗できないため、是非とも登録して生の声を知っておくべきです。
自社開発サービスがない
絶対、というわけではありませんが、自社開発サービスがない企業はブラック企業の確率が高いといわれています。
代表例がSES(システムエンジニアリングサービス)で、いわゆるIT技術者の派遣企業のことです。労働者は派遣先のルールに従って働くため、SES自身がブラックでなくてもブラックな環境で働く可能性があります。「どこで働くか分からない」という点も評判を下げている一因でしょう。
仕事内容も派遣先によって多岐に渡りますが、「エラーチェック」などのスキルが不要の仕事を振られやすいことも考えられます。仕事は忙しいのにスキルが一向に身につかず、次の転職に結び付かないこともブラックと呼ばれてしまう理由です。
ブラック企業の特徴は以下のページでも触れています。さらに知りたい人はぜひご覧ください。
ホワイト企業の見分け方
情報が沢山ありオープンである
求人情報で特に顕著ですが、ホワイト企業ではあらゆる情報をオープンにしています。抽象的な表現がなく、具体的に説明できる内容が記載されています。
一方でブラック企業ほど実際の職務内容を見せられないため、「社員の団結」「アットホームな職場」など具体的に説明できない内容の募集分が掲載されているものです。
また公式webサイトも同じです。仕事内容について詳細に記載されていない場合や、社員の待遇に関する情報が具体的に記載されていない場合はブラックの可能性があります。
給与水準が高い
ホワイト企業は、言い換えると「社員を大切にする会社」です。月給の水準はブラック企業と比較して高いレベルが保たれています。
さらに福利厚生も充実しており、会社次第では以下のような福利厚生を受けられます。
- 社宅
- 保養施設
- 退職金制度
- 独自の企業年金
たとえば社宅があれば、月にかかる家賃が半額以下に抑えられます。その分を貯金や遊興費に回すことで、生活が豊かになるでしょう。
給与の金額以上に、生涯年収に大きな違いが出てくることもあります。
残業が少ない
IT企業は基本的に多忙なので、残業時間が全くないということは考えられません。それでもホワイト企業であれば人材が揃っているため、比較的残業が少ない傾向にあります。
企業ごとの残業時間はOpenWorkなどの転職口コミサイトで確認することができます。
同じ業界の会社であれば残業時間が少ない企業のほうがが、ホワイト度が高い可能性があるといえるでしょう。
人事評価、教育制度が整っている
未経験で転職する場合、もっとも気にしておく必要があるのは人事評価・教育制度ではないでしょうか。
ブラック企業では未経験で入社しても「エラーチェック」などスキルがなくてもできる仕事ばかりで、勤続年数が長くなっても相応のスキルが身につかないことも考えられます。
人事評価や教育・研修は会社の公式webサイトに詳細に掲載されているため、未経験で入社しても一人前のエンジニアになれる研修制度があるのかは最初に確認しましょう。
IT業界に強いおすすめの転職エージェント
ワークポート
ワークポートは転職決定人数No1に輝いた転職エージェントです。
IT以外の求人情報も扱う総合転職サービスですが、中でもIT業界に強いのがワークポートの特徴です。
2014年にIT専門の転職エージェントから総合型の転職エージェントになりました。
その流れもあり、IT業界に限れば大手以上の求人数を多数保有しています。お取引のある企業はITベンチャーから大企業まで隔たりなく存在します。
「たくさんの求人を選択肢に入れたい」「ベンチャーにも興味がある」といった人に向いているでしょう。
未経験に強みを持った転職エージェントでもあります。自社サービスのIT企業が未経験である人も転職サポートしてくれます。
マイナビIT AGENT
日本で最大手とも言える人材広告サービスのマイナビ。
その中でITに特化した転職エージェントが『マイナビエージェント×IT』です。
マイナビエージェント×ITの特徴
- 非公開求人は8,000件以上
- 面接対策を重視
- 業界トップクラスの求人数で15,000社以上と取引がある
- 利用者の約7割が20〜30代の若手IT・Webエンジニア
- NECやDeNAといった有名企業への転職成功実績もあり
- 転職先企業から高評価を受けている口コミを掲載
- 業界に精通したキャリアアドバイザーが顔出しで紹介されていて信頼できる
- 転職者成功者の事例や、転職に関するアドバイスをサイトで多数公開している
などがあります。
ITでの非公開の求人数はトップクラスです。より良い条件の企業を探すのなら登録しておいて損は無いでしょう。
ホワイトIT企業へ転職するならIT専門のエージェントを活用しよう
ホワイトなIT企業は超大手ばかりでなく、ベンチャー企業や中小企業でも見つけることは可能です。ブラック・ホワイト企業の特徴を知っておき、転職活動に活かしましょう。
転職活動を始めるときは独力・独学ではなく、IT企業に特化した転職エージェントを利用すると安心です。
それでは、この記事の最後にもう一度ポイントをおさらいします。
- ホワイト企業は大手でもベンチャーでも存在する
- ブラック企業の特徴を理解しておくとホワイト企業探しの参考になる
- 独学・独力での転職はブラック企業を掴むリスクがある
- 転職サイトだけでなく、転職エージェントも活用する
- 転職エージェントを使うならIT企業に特化した企業がおすすめ