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転職ノウハウ

【20代SE向け】年収アップするための転職戦略|今は適正年収?相場を掲載

更新日:

SE/プログラマの年収アップ転職前の事実確認

年収アップを狙った転職活動を開始する前にSE/プログラマの平均年収、適正年収を確認しておきましょう。

SE/プログラマ職種の全体の平均年収は約430万円

年収アップの戦略を考えるために、まずは最近のSEの適正年収について見ていきましょう。

DODA平均年収ランキングを見やすく表で整理しました。

プログラマを含むSEの平均年収はここ5年間で次の表のように推移しています。

年度 SE/プログラマ IT通信職種 全職種
2016年 467万 492万 442万
2017年 433万 463万 418万
2018年 428万 456万 414万
2019年 422万 457万 408万
2020年 417万 452万 409万

過去5年のSEの平均年収は417万~467万の間で推移しています。

徐々に下がっている理由は不明ですが、ここ5年間は全職種の全体平均年収より1.4%~6.4%高い水準で推移しています。

SEを含めたIT系の職種全体でみると、平均年収は452万~492万の間で推移しています。

SE/プログラマという職種は、

  • 全業界で比較すると平均年収は高い
  • IT業界内の職種と比較すると平均年収は低め

と言えますね。

自分の適正年収がわかる!年代別SE/プログラマの年収

SE/プログラマの年代別の年収を調査しました。こちらの表でご自身の適正年収がわかるかと思います。

年代 SE/プログラマ IT通信職種 全職種
20代 363万 372万 348万
30代 486万 511万 444万
40代 549万 615万 510万
50代 588万 691万 613万

転職する人が多い20代を例に解説します。

20代の平均年収は363万円です。全職種と比較すると15万円高く、IT通信全体では9万円低いという結果でした。

上で説明したSE/プログラマ全体の平均年収と同じ傾向のようですね。

また、20代から30代になると平均年収が跳ね上がっています。いま363万円前後の年収であれば、転職しないでこのまま止まってもよいかもしれません。

 

SE/プログラマが年収アップ転職を実行する判断ポイント

20代SE/プログラマの平均年収は363万円でした。ここが相場、適正年収と言ってよさそうでしょう。

適正年収より低い人、適性年収の人、適性年収より高い人ごとにポイントを解説します。

適正年収より年収が低いSE/プログラマ

適正年収より低い場合は以下が原因である可能性が高いです。

  • 会社の収益モデル(ビジネスモデル)が悪い
  • ご自身のスキル・実力不足

会社の収益モデル(ビジネスモデル)が悪い

給与は会社の売上、収益に依存します。収益性の高い企業は比例して給与も高い傾向になります。

「ちゃんと仕事ができている」「顧客から満足が得られている」「それなりにスキルはある」のに年収が低い場合は会社のビジネスモデルが悪い可能性が高いです。

低い金額で労働力の提供サービスをしている場合などですね。

この場合は転職を真剣に考えましょう。やる仕事はほとんど同じ、だけど年収は上がったなんてケースもありますので。

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ご自身のスキル・実力不足

  • 新卒1年目
  • 未経験者で採用された(転職)

こちらの場合は適正年収に実力が届かないので仕方なしです。まずはスキル・実力を磨きましょう。

適正年収のSE/プログラマ

適正年収のSE/プログラマはこのままいけば30代で486万円、40代で549万円の年収が得られる可能性が高いです。

キャリアアップでプロジェクトマネージャーやITコンサルタントになれば600万円代を目指せます。

このままもうちょっと居座るか?がポイントになりますね。

中堅〜大企業のSE/プログラマの場合

中堅〜大企業は賃金制度がしっかりしている傾向にあります。

しっかりした収益もあるため、相場通りに年収が上がっていくでしょう。役職が付けばさらに上乗せされます。

「仕事がつまらない」「この仕事をしてたら市場価値が低下する」「もっと稼ぎたい」など個人的に思うところがなければ転職はしない方がよいでしょう。

中小企業のSE/プログラマの場合

現在は適正年収ですが、ここから上がりにくい可能性もあります。

会社のビジネスモデル、人材提供の流れ(下請けの下請けになってないかなど)をよく注視しましょう。

適性年収より高いSE/プログラマ

大企業と直接取引をする会社のSE/プログラマは年収が高めな傾向にあります。

難しい仕事を担当しますし、大企業に提案-受注して自分たちの利益を確保した上で下請けに任せることができるからですね。

年収を重視するのであれば、転職はしない方がよいでしょう。年収が下がる可能性があるからです。

年収アップ転職を狙うSEにおすすめの企業・業態

企業が支払える人件費には限りがあります。

転職で年収アップを狙うためには、業績が良い企業に転職することが必要です。

ここでは、具体的にどのような企業を選べばよいのかを見ていきたいと思います。

企業規模1,000人以上の大手企業への転職で年収アップを狙う

以下の表は平成29年賃金構造基本統計調査の結果です。

企業規模ごとのSE/プログラマの平均年収は次のようになります。

企業規模 SE年収 PG年収
1,000人以上 608万 498万
100〜999人 528万 415万
10〜99人 485万 392万

企業規模が大きいほど年収が良いことが分かります。

企業規模10〜99人の企業から1,000人以上の企業に転職するだけで、約100万近い年収アップが見込めますね。

金融・保険系や大手・外資系SIerなどが狙い目

Tech総研の「30代エンジニア2180人に聞いた平均年収の実態と満足度」という調査結果です。

ソフトウェア系の業種で平均年収が高い業種上位7社、及び最高年収が1000万円を超える業種は次のようになっています。

業種名

平均年収

(万円)

最高年収

(万円)

最低年収

(万円)

金融・保険系

744

1,100

150

外資系SIer/NIer、コンサルティングファーム

689

900

600

総合電機メーカー

660

850

350

専門コンサル系

656

1,000

400

大手SIer/NIer、コンサルティングファーム、

ベンダー

650

1,350

300

医薬品・化粧品メーカー

622

900

444

大手SIer/NIer・コンサルティングファーム・

ベンダーの子企業、関連企業

572

800

240

通信系

571

1,100

250

コンピュータ・通信機器・OA機器関連メーカー

568

1,200

200

インターネット関連系

563

1,200

300

流通・小売系

486

1,000

240

独立系SIer/NIer、ソフトハウス、

コンサルティングファーム

473

1,320

200

ソフトウェア・情報処理系

471

1,100

150

「大手・外資系SIerのSE」
「総合電機・医薬品・化粧品メーカー、専門コンサルの社内SE」
は平均年収が高いですね。

専門コンサル、大手SIerについては年収1,000万超えを狙うことができるようです。

また、平均年収が最も高く、年収1,000万超えも狙える金融・保険系の社内SEは狙い目の一つです。

ただ、最低年収が150万円のIT業種もあり、IT業種によってバラ付きが多いと言えます。他の業種以上に転職する企業を良く吟味することが必要です。

SEが年収アップの転職を狙うなら転職エージェントの利用が必須

年収UPの転職を狙うなら転職エージェントの利用は必須です。

転職エージェントを利用するメリットは色々ありますが、以下の4点が大きなメリットでしょう。

  • 非公開の求人情報が選択肢に加わる
  • エージェントが推薦状を書いてくれる
  • 希望年収や入社時期を代わりに伝えてくれる
  • 模擬面接・経歴書の添削

これらはすべて無料です。

この中でも、自分では言い出しづらいのが希望年収を企業側に伝えることですね。

年収交渉となるとさらに気が引ける人も多いでしょう。代わりに伝えてくれるのは大きなメリットです。

利用しない手はないですね。

 

IT業界でオススメの転職エージェント

年収アップしたいSEが転職を考えるべきシチュエーション

将来性がない仕事を続けるよりは転職して仕事を通じてスキルを身に付ける方が効率的です。

以下で見ていくようなケースに陥ってしまったら、年収アップは脇に置いても早く転職したほうがよいでしょう。

不当に給料が安い

下請けの中でも三次受け、四次受けのSIerにありがちなパターンです。

一次受けの大手SIerと同じような仕事をしているのに給料が安い。スキルがある程度身についたら、上流の会社に転職した方がよいでしょう。

同じ仕事をするなら給料が良い会社で働いた方がいいですよね。

SEでなくてもできる雑用や、資料作成ばかりしている

IT系のスキルアップに関係ない雑用にばかりしている時間の方が長いのは要注意です。

一刻も早く仕事を通じてスキルアップが図れる職場へと転職した方が良いでしょう。SEにとって一番重要なスキルは技術力であり、歳を取るほど求められる技術力のレベルも上がっていきます。

そのまま今の職場に勤め続けると、気付いたときには転職出来なくなっているかもしれません。

スライドや提案書などの資料作成ばかり取り組んでいる方は注意してください。

資料作成のスキルはSEに不可欠なのですが、それ単独で評価されることはまずありません。どのスキルが年収アップには重要か見失わないようにしてください。

職場に40代が多い

40代のSEは、技術力はもちろんマネジメント経験もある人材が多いはずです。

こうした人材が多いと、キャリアが短いため実績で負けやすい若手は出世競争でどうしても不利になります。

結局、責任ある仕事を任されにくくなり、それに伴い年収も上がりにくくなります。

さらに、日本は年功重視の給与体系の会社が多いです。自分より上の年代の人数が多いと、必然的に若者に給料の分配ができなくなります。

離職者が多い

人の移り変わりが激しい職場は、特定の業務に長時間コミットできる人材が少なく、企業のノウハウを育てることができません。

結果として、安く、時代遅れの技術が用いられており、納期もギリギリの案件しか受注できなくなります。

離職者が多い職場は人材を育てる意識に欠けている傾向があります。

そのため、激務と言っていいほど開発に携わっている割にスキルアップが出来ず、長く居れば居るほど、転職で年収アップを狙う戦略に不利となります。

転職時に有利かつ年収アップに繋がるSEにおすすめの資格

IT業界には国家資格からベンダー資格まで多くの資格があります。

資格を持っていれば転職時にとれる選択肢が広がりますし、企業の事業内容にもよりますが一般的に持っていない人よりも優遇されます。

資格手当が支給されやすい資格や、転職時に役立つ仕事を幾つか見ていきましょう。

情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験

情報処理推進機構(IPA)により実施されている資格試験です。

証明する技術力や内容によって次の図のように試験区分が細かく分かれています。

難易度によって4段階のレベルが設けられており、図中では青色のITパスポート試験がレベル1、黄色の試験がレベル2、緑色の応用情報技術者試験がレベル3、赤色の試験がレベル4となっています。

情報処理技術者試験の区分

図. 情報処理技術者試験の試験区分

このうち、レベル2以下の資格は年収アップという観点ではあまり意味がありません。

取るのであればレベル3以上の資格です。取ると年収アップに役立つレベル3以上の資格とその概要について見ていきましょう。

応用情報技術者

ITの幅広い分野における技術と、それらを活用した問題解決に関する知識を持っていることが証明できる資格です。

試験ではアルゴリズムといった技術力に関する項目から、プロジェクトやサービスのマネジメント、企業経営の基礎まで幅広い範囲が問われます。

この資格があれば、SEの教養として知っておくべき内容は知っており、ネットワークやセキュリティといったより専門的なエンジニアになる入り口に立った段階だと言えます。

資格を取得することで1万円の月給アップや、10万円の報奨金が出るといった福利厚生を受けられる場合があります。

また、求人の募集要項に歓迎条件として記載されることがあるなど、転職を狙う際も持っていないよりは持っていた方が有利と言えるでしょう。

情報処理安全確保支援士

2016年度までは情報セキュリティスペシャリスト試験と呼ばれていました。

セキュリティに関する脅威の分析から情報セキュリティマネジメントの支援まで、幅広い項目が取り扱われます。

セキュリティエンジニアとしてキャリア形成を狙うのであれば、ぜひ取っておきたい資格の一つです。

ただし、他のレベル4資格についても同様の事が言えますが、想定年収が高くなるほど今までの業務実績や、語学といったその他のスキルについても厳しくチェックされるようになります。

レベル4の資格さえあればすぐに高給取りになれるわけではありません。

ネットワークスペシャリスト

ネットワークの設計、構築、管理といった事項が問われます。

後述するCCNPと異なり、実際にネットワークを構築するスキルだけでなく、ネットワークシステムの要件定義やコンサルティングといった技術力以外の知識も要求される点が特徴です。

インフラエンジニアを志向するのであれば取得を検討しましょう。

システムアーキテクト

提案書の準備やシステムの設計・運用といった内容について深く問われます。

名前からどんな資格なのか分かりにくい場合は、上流工程に関する実践的知識が問われる、と言えばイメージしやすいでしょう。

どのような職種でも役立つ内容ですので、幅広い分野の企業で報奨金や月給アップなどの福利厚生が設定されています。キャリアパスによらず取得を検討してみましょう。

プロジェクトマネージャ

プロジェクトの立ち上げや人員・予算・進捗状況の管理といった経営に関する内容が深く問われます。

プロジェクトマネージャはIT系の中でも高給取りであり、年収アップに繋げるためにはぜひ取得しておきたい資格です。

反面、この資格で年収アップを狙う場合は、開発の現場からは若干遠ざかることになる可能性があります。

Oracle Master

日本オラクル社によって実施されているベンダー資格で、Oracleデータベースを利用するスキルを問うものです。

技術力が高い順にPlatinum、Gold、Silver、Bronzeの4つのレベルが設けられています。

Gold以上は月給アップや報奨金が設定されることが多く、年収1000万近い好待遇の求人で必須・歓迎条件として挙げられることもあり、転職の際に大きく有利となります。

データベースエンジニアやインフラエンジニアを目指すならGold以上の取得を検討してみましょう。

CCNP(Cisco Certified Network Professional)

シスコシステムズによって実施されているベンダー資格です。

ネットワークに関する技術のうち、ルーティングやスイッチング、セキュリティ、無線といった具体的な項目ごとに7つの認定区分があります。

先述したネットワークスペシャリストと異なり、シスコシステムズの製品を利用したより実践的なネットワークに関する知識が問われる傾向があります。

インフラエンジニアを目指すなら取得を検討してみましょう。

 

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